時事雑感

どうして今、わざわざ個人ウェブサイトをリニューアルしたのか。

どうして“今更”な個人ウェブサイトのリニューアルなど行ったのか。このSNS全盛時代、もはや企業でもない、ただの個人によるウェブサイトの意味はあるのか。

リニューアルにあたって、まずはそんなはなしをしてみたいと思う。

世の中はTwitterを始めとしたSNS全盛時代である。総務省の情報通信白書を引っ張ってくるまでも無く、私自身の生活スタイルがそうだし、これを読んでいる人もそうだと思う。いいニュースも悪いニュースも、新しいエンターテイメントの情報も、知人の近況も、知らない人の失態も、SNSは色んなことを伝えてくれる便利なツールであることは言うまでもない。

そんな時代に個人ウェブサイトなどをリニューアルするなど、意味が薄いのでは…とも思う。駄文なんかTwitterで連投すればいいのだし、読書感想などはそれに特価したSNSがある。写真を見せたけりゃInstagramのほうがよっぽど多くの人に見てもらえるのだ。

けれども、ほんとうにそれでいいのか、と思う。確かにSNSにアップするほうがたくさんの人に見てもらえる。しかし、見て貰える人の“質”はどうなのだろうか…と。

SNSは「通り過ぎる道端の出来事」だ。そこでは、交差点ですごい大道芸をやっていたり、うんうんって頷く演説をやってるひともたくさんいて、それはとても楽しい。…でも、すべては過ぎ去ってしまうのだ。5日前にSNSで話題になっていたことを、ログを遡らずに思い出すことはとても難しい。そして、お互いが“通り過ぎる”関係性であるがゆえに、オーディエンスも選べない。

それと比較して、個人ウェブサイトは「個人商店」のようなものだと思う。誰かが扉を開いてやってくるのを待つか、呼び込みをかけなきゃいつまでもひとりぼっちだ。その代り、来客者はある程度選べるし、「思い切って扉を開いて入る」という行為そのものが、質的なスクリーニングになるのだと思う。

…別にTwitterなどのSNSが悪い、ということを言いたいわけではない。最初に言ったとおり、Twitterは色々なことを伝えてくれる大事なツールだし、おそらくこの文自体もTwitter経由で目にしているひとが多いと思う。ようは「使い分け」をしたい、ということなのである。

あと、せっかくの個人ドメインをいつまでも放置してもなー、という理由もあったり。メールアドレスのためだけにドメイン料払い続けるのはちょっと、である。

まぁ、そんなわけで、“路地裏の隠れ家カフェ”的な位置づけになるであろう個人ウェブサイトですが、気が向いたときに来てくださいましたら幸いです。気まぐれで“新メニュー”があったりなかったりするかもしれません。今後ともよろしくお願いします。

 

  • Category:日記
  • Author:D.Na