時事雑感

万博日記 7月9日(水) 17:05-21:05

この日の予約は「未来の都市」。今回の万博で最大級の規模と言われるパビリオンです。このパビリオンはフューチャーライフゾーンと呼ばれるエリアにあり、地下鉄で着く東ゲートとは反対側の西ゲートの更に遠くの方で、なかなか通ることのない場所です。
そんなわけなので、せっかく行くならそのエリアの施設を巡ることにしました。

さて、交通の便も考えるとやっぱり東ゲート入場なので、まずはeMoverと呼ばれる会場内電気バスで西ゲート方面に向かいます。このとき、距離の短い内陸側と、距離の長い海岸側のルートの2パターンありますが、時間があるなら断然海岸側ルートをおすすめします。色々なバックヤードを見られるうえ、普通は入れない大屋根リングの海上部分を通るので見どころたっぷりだからです。

 

さて、西ゲート北ターミナル着。
まずはフューチャーライフビレッジに向かいます。小さめの建物がいくつかある構成で、一部を除き入れ替わりで展示が行われるというもの。
JAXAのブースもあり、SORA-Qのエンジニアリングモデルも展示されています。
近くに「空飛ぶクルマ」の展示場があります。あまりこの呼び方は適切では無いと個人的には思っていて、英語の案内にあるように「eVTOL」(電動垂直離着陸機)と言った方が適切な気がするし、変な色がつかずに見てもらえると思います。
ちょっと南にいったところに「ジュニアSDGsキャンプ」という施設があり、そこの11.75kgもあるスタンプが結構人気。
さて、そんなうちに予約時刻です。パビリオンに向かいましょう。

   

「未来の都市」のテーマは「Society 5.0」。Society 5.0とは、狩猟社会 (Society 1.0)、農耕社会 (Society 2.0)、工業社会 (Society 3.0)、情報社会 (Society 4.0) に次ぐ未来社会のこと。最初の展示ではそれぞれの社会の映像が流れる通路があり、最後に「私たちは幸せになるために生きている / We live to be happy」というメッセージが掲げられています。

   

続いてのホールBは「未来との対話」と題されたコモン展示と参加型シアター。参加型シアターは予約しなかったのですが、日立が関わっていることを現地で知ってちょっと見たかったなぁと思ったり…いや「毎々お世話になっております」「拝承」とか日立用語のやり取りで作られたのかなぁと思って…。このホールの終わりにシグネチャーパビリオンのプロデューサーのサインが並んでいるのですが、それぞれに個性があっていいですね。とくに「いのち動的平衡館」の福岡さんのサインがもはや「署名」と言う感じで性格が出てるのがヨイ。

   

最後のホールCは「未来の都市探訪」という映像展示に続いて様々な企業による展示があります。企業の顔ぶれがどちらかと言うとBtoB企業が多めなのが良いです。
どの企業も面白かったけど、ピックアップすると商船三井の「WIND HUNTER」というグリーン水素生産・供給船の展示にとくに興味を持ちました。貨物線に硬翼帆を取り付け消費燃料を抑えるという仕組みは少しずつ実用化していますが、その考え方をさらに進め、硬翼帆を多数取り付けて風を受けに行き、発電したエネルギーから水を電気分解して水素をつくるというコンセプト。将来水素エネルギーに転換していくときに、当然その供給をどうするかという課題があるわけで、これはその答えの一つというわけ。コンセプトデザインが、商船三井さんふらわあの「さんふらわあ かむい」の船首をさらに先鋭化させたようなかたちでかっこいい。
クボタの展示にある汎用プラットフォームロボットもかっこいい。アタッチメントを付け替えることにより様々な作業を無人化できるというコンセプト。やっぱり省人化とカッコイイメカあってこその未来だと思うんですよ。もちろんそれだけが唯一の価値ではないけどね。

         

色々見ているとあっという間に時間が過ぎ、名残惜しいけどパビリオンを出ました。eVTOLの格納庫の照明がまだ付いており、昼間よりよく見えるので写真を撮影。
西ゲートの方が近いけれども、やっぱり利便性という意味では東の方がいいのでeMoverで東に戻って帰りました。